シリアルウィンドウ

µVision4 には、シリアル入出力のためのデバッグ（printf）ビューアなどのシリアルウィンドウがあります。これにより、外部ハードウェアを用意しなくても CPU の UART のシミュレートを行うことができます。

シリアル出力は、［コマンド］（Command）ウィンドウで、ASSIGN を使用して PC COM ポートに割り当てることもできます。

シリアルウィンドウに入力した文字が、シミュレートされた CPU に入力される一方で、シミュレートされた CPU からのシリアルデータ出力がこのウィンドウに表示されます。

デバッグ（printf）ビューアは、ターゲットハードウェア上でも動作し、リアルタイムエージェント（RT エージェント）から受信したシリアルデータを表示します。また、Cortex-Mx マイクロコントローラでは、計装トレースマクロセル（ITM）のデータを printf で表示します。

このウィンドウに入力されたデータは、RT エージェントに送信されるか、またはいくつかの特別なターゲットコード（CMSIS を参照）で Cortex-Mx に送信されます。

高度なシリアルウィンドウの機能にアクセスするには、コンテキストメニューを呼び出します。

ユーザビリティ全般の向上

• シリアルウィンドウのテキストは、ファイルまたはクリップボードに保存できます。
  ASCII モード、HEX モード、混合モードでは、表示可能な実際のウィンドウレイアウトが使用されます。
  端末モードでは、コントロールシーケンスのフォーマットされた表示が保存されます。
• 最後の行が表示可能な限り、テキストは自動的にスクロールします。
• テキストの読み出しが容易に行えるよう、スクロールが開始するとすぐに自動スクロールは停止します。

［端末モード］（Terminal Mode）

テキストのフォーマットとカーソルキーの端末制御シーケンスを使用できます。

これらにより、シリアルウィンドウに送信されるテキストの表示が向上します。また、メニューの実装やコマンドラインの編集、コマンド履歴が改善されます。

使用可能な制御シーケンスは、このページの終わりにある表に一覧表示されています。

［ASCII モード］（ASCII Mode）

印刷可能な文字はすべて表示されます。印刷できない文字は、空白(' ')で表示されます。

［HEX モード］（HEX Mode）

すべての文字は 16 進数で表示されます。

混合モード

すべての文字は、16 進数と ASCII 文字で表示されます。印刷できない文字は、ドット('.')で表示されます。

［設定］（Settings）→［CR を LF に追加］（Add CR to LF）

受信した各改行にキャリッジリターンを追加します。この設定はデフォルトで有効です。

ANSI VT100 端末シーケンス

例

// Clear screen and set cursor home
void ClearScreen(void)
{
        printf("%c[1;1f%c[J", 27, 27);
}

// set cursor to position (x, y)
void gotoxy(int x, int y)
{
        printf("%c[%i;%if", 27, (signed int)y, (signed int)x);
}